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文書作成日:2026/02/17
令和8年度税制改正大綱〜公的年金等控除額の見直し

[相談]

 私(70歳)は会社を経営しており、会社からの給与と公的年金等の2つの収入を得ています。
 聞くところによると、令和8年度税制改正大綱では、私のように給与等の収入金額と公的年金等の収入金額の両方を有する人について、所得金額の計算にかかわる改正内容が盛り込まれているそうですが、その概要を教えてください。

[回答]

 令和8年度税制改正の大綱では、給与等の収入金額と公的年金等の収入金額の両方を有する人について、令和9年分の所得税から、給与所得控除額と公的年金等控除額の合計が280万円を超える部分について、控除額を減額する措置を行うこととされています。詳細は下記解説をご参照ください。

[解説]

1.公的年金等に係る雑所得の計算方法(現行)

 所得税法上、国民年金法や厚生年金保険法などの規定に基づく年金を「公的年金等」といい、その公的年金等にかかる所得区分は「雑所得」とされています。

 また、その公的年金等に係る雑所得の金額は、その年中の公的年金等の収入金額から「公的年金等控除額」を控除した残額とする、と定められています。

 「公的年金等控除額」は、具体的には、下記の表のように年齢の区分および「(a)公的年金等の収入金額の合計額」に対応した「(b)公的年金等に係る雑所得の金額」の計算式を使って算出します。

【公的年金等に係る雑所得の速算表:令和2年分以後】
〇公的年金等に係る雑所得以外の合計所得金額が、1,000万円以下の場合
[出典]国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係

(注)国民年金法や厚生年金保険法などの法律では、老齢年金(老齢基礎年金や老齢厚生年金)などを除き、租税その他の公課は、給付として支給を受けた金銭を標準として、課することができない(非課税)と定められています。

2.令和8年度税制改正による見直し内容

 令和8年度税制改正の大綱では、上記1.の公的年金等控除額について、@給与等の収入金額とA公的年金等の収入金額の両方を有する人については、その年分の給与所得控除額(※1)と公的年金等控除額の合計額が280万円を超える場合には、その超える部分の金額をその公的年金等控除額から控除する、という見直しを行うこととされています。

 このため、給与所得控除額+公的年金等控除額>280万円となる人については、改正前より控除額が減額となることから、所得税額の増加などの影響が生じることが考えられます。

 なお、この改正は、令和9年分以後の所得税について適用することとされています。

※1 令和7年分の給与所得控除額は、下表のとおりです。なお、令和8年度税制改正の大綱では、この給与所得控除額についても、一部見直し(引き上げ)を行うこととされています。

[出典]国税庁「No.1410 給与所得控除

[参考]
所法35、財務省「令和8年度税制改正の大綱」、国民年金法25、厚生年金保険法41など

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。



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